店頭に置かれたイケアのカタログ(2020年12月5日、スウェーデン)。
REUTERS/Anna Ringstrom
- スウェーデンの家具大手イケア(IKEA)は12月7日(現地時間)、印刷版と電子版それぞれの年間商品カタログの発行を終了するという「感慨深いが合理的な」決断を下したことを発表した。
- カタログを読む人は減っていて、イケアはオンライン販売に力を入れたいと考えているという。
- イケアのカタログは1951年に初めて発行された。2016年のピーク時には2億部以上が配布され、世界で最も人気の高い本の1つとなった。
発刊から約70年、イケアはその象徴とも言える商品カタログを廃止する。
同社は印刷版と電子版それぞれのカタログの発行を終了することを12月7日に発表した。
イケアのカタログは世界で最も広く配布された印刷物で、その印刷部数は毎年、聖書やコーランを上回っているとも言われる。
カタログの発行を終了するというイケアの決断は、簡単なものではなかった。同社は広範囲におよぶ顧客からフィードバックを集めたと言い、カタログの代わりにオンラインストアに力を入れることに決めたとしている。
デジタルブームの影響で、イケアは顧客の行動の大きな変化に直面してきた。2019年には、オンライン販売の売り上げが世界全体で45%増となった。
メディア消費の変化によって、カタログを使う人はほとんどいなくなったという。
イケアは2000年にローンチした電子版のカタログも廃止する。
Jaap Arriens/NurPhoto via Getty Images
なお、イケアは「記念として」2021年秋に「ホームファニッシングのインスピレーションと知識にあふれたブック」を発行する予定だ。
「商品カタログは70年わたって、わたしたちの最もユニークかつ象徴的なプロダクトの1つであり、世界中の何十億という人々にインスピレーションを与えてきた」とインター・イケア・システムズ(Inter IKEA Systems)のマネージングダイレクター、コンラート・グリュース(Konrad Grüss)氏はコメントしている。
今回の決断は「感慨深いが合理的な」決断だと説明している。
意外にも、イケアは環境への影響をカタログ廃止の理由には挙げなかった。
2030年までにカーボン・ポジティブ(大気中の二酸化炭素を排出量よりも多く吸収している状態)になることを目指している同社は、ますますサステナビリティ(持続可能性)に力を注いでいて、11月にはブラックフライデー関連の大量消費に対抗し、イギリスの店舗で顧客の使用済みの家具の買い戻しと再販売を始めた。
それぞれのカタログのデザインには9カ月を要する
68ページにおよぶイケアの初めてのカタログが発行されたのは、会社の立ち上げから8年後の1951年のことだった。発行したのは、創業者のイングバル・カンプラード(Ingvar Kamprad)氏だ。
28万5000部がスウェーデン南部で配布された。
印刷部数のピークは2016年で、2億部以上が69バージョン、32か国語、50以上の市場で配布された。2000年には、電子版のカタログも立ち上げた。
イケアにとって大きな意味を持つカタログのデザインには、毎年約9カ月を要している。掲載する写真はスウェーデンのエルムフルトにある自社スタジオで撮影している。このスタジオは、ヨーロッパにあるフォトスタジオの中でも最も大きいスタジオの1つだ。
同じくエルムフルトにあるイケアミュージアムには、カタログの歴史に関する展示もある。
(翻訳、編集:山口佳美)
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