道の駅「月見の里南濃」で販売 行列も
人気となっている生食パン＝岐阜県海津市南濃町羽沢の道の駅「月見の里南濃」で
岐阜県海津市南濃町羽沢の道の駅「月見の里南濃」で、生食パンが人気だ。健常者と障害者が共に製造を担当する食パン専門店「やわら家（か）」が施設内で焼いており、週末には焼き上がりを待つ行列ができるほどだ。関係者は「近くコッペパンも出したい。障害者雇用の拡大にもつなげたい」と意気込んでいる。（生田貴士）
２０１９年４月にオープン。健常者２人と新規雇用した障害者４人が製造担当で、生食パンは平日で１日６０斤ほど、週末の多い時には１７０斤を焼く。「耳まで軟らかでしっとりしていて、ほのかに甘い。添加物を使わず体にも優しい」と、責任者の表田正孝さん（４２）。オープン当初に比べて２倍以上の売れ行きで、リピーターも増えた。生食パンを使ったラスクやメロンパンも作っている。
やわら家は、葬儀場や企業向け弁当などを手掛ける「ふなやす」（同県養老郡養老町瑞穂）が、道の駅の加工組合に加盟して出店。安部潔仁社長（４３）が知り合いの名古屋市内の食パン専門店とタイアップし、表田さんが道の駅内の工房で１カ月ほど指導を受けた後、障害者に教えて開店した。
やわら家は、家に持ち帰って食べることが多い生食パン以外のヒット商品にと、焼きたてをその場で味わえるコッペパンを試作中。道の駅に出品されている地元産のジャムと合わせるなど、１月中の販売開始を目指している。
安部社長は「働いている障害者の表情がどんどんよくなっている。力を借り、種類や売り上げを増やして、障害者雇用から一般雇用につなげていきたい」と話した。
生食パンは１斤３８０円、キクイモの粉を混ぜた生食パンは４８０円。ラスクは４００～４２０円、メロンパン２９０円。いずれも税込み。生食パンの焼き上がり時間は随時。
（２０２０年１月２８日）
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