フェイスネットワーク、M＆Aでリノベ強化 ザ・スタイルワークスを子会社に
1394号 （2020/01/27発行） 9面
「カリフォルニア工務店」の元責任者と協業へ
投資家向けに新築、リノベーションマンションを提供するフェイスネットワーク（東京都渋谷区）は、実需向けの建築設計、企画デザインにも力を入れ始めた。担うのは、昨年11月に完全子会社化したザ・スタイルワークス。ザ・スタイルワークスの代表取締役でカリフォルニア工務店（同世田谷区）でも活躍した岩切剣一郎氏と、タッグを組む。
フェイスネットワーク・蜂谷二郎代表取締役（右）と、ザ・スタイルワークスの岩切剣一郎代表取締役
ブランド力向上を推進
子会社化でデザイン強化へ
フェイスネットワークは一昨年3月、東京マザーズに上場。20年3月期の第二四半期決算では、売上高は前年同期比114％増の58億7300万円、営業利益は5100万円（前年同期は1億6500万円の赤字）だった。城南三区（渋谷区、世田谷区、目黒区）で新築1棟、中古リノベーションマンションを主に投資家向けに販売する。リノベは3年で7棟ほど。
同社がザ・スタイルワークスを子会社化した理由は、提案の幅を広げるため。元来の投資用1棟RCマンションのワンストップサービスに加え、今後は新築とリノベーション、戸建てとマンション、投資家用と実需用とあらゆるニーズに応えていく。
「デザイン性をより高め、開発力の強化とブランド力の向上を図るため、実需用やリノベーションに強い人が必要でした。実需の需要も少しずつ増えています」（フェイスネットワーク・蜂谷二郎代表取締役）
そこで、白羽の矢が立ったのが岩切氏だった。岩切氏は枻出版社（同世田谷区）で「カリフォルニア工務店」事業を担い、エンド向けにリノベーションを数々手掛けてきた。カリフォルニア工務店は、米・カリフォルニアのような西海岸のデザインの家を得意とする。その岩切氏が昨年10月に代表取締役に就任してすぐ、ザ・スタイルワークスを完全子会社化した。
「実は、以前から中古マンションリノベーションでお付き合いがありました。その縁もあり、今回相談して決まりました」（蜂谷代表取締役）
岩切氏も、今回の子会社化を歓迎する。「主に実需用のリノベを手掛けてきたので、そのノウハウを提供できると考えています」（岩切氏）
実際に、岩切氏とフェイスネットワークがコラボレーションした事例
コンセプト物件に注力
インテリア提案も強化
今回の完全子会社化で、フェイスネットワークは新築とリフォーム、戸建てとマンション、実需と投資家向けと提案できる幅が広がる。
「新築、リノベーションに関わらず、内装デザインをザ・スタイルワークスに任せてコンセプトを持った物件が提供できます。これまではRC造の3～5階建て中低層マンションで、家賃10万円前後、部屋数は10～15戸、入居者のメインターゲットは20～40代の女性でしたが、それ以外の層にも訴求していきたい」（蜂谷代表取締役）
また、岩切氏は米・カリフォルニアやハワイにつながりがあり、現地からインテリアを購入することも可能だ。
「資産運用の提案から住宅のデザイン、インテリア、住む人のライフスタイルまでトータルコーディネートできます」（岩切代表取締役）
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January 27, 2020 at 12:06PM
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