力強い新作の篆書１９点 山崎さんが個展 - 中日新聞

力強い筆運びの作品が並ぶ「広夢の篆書展」＝浜松市浜北区の県立森林公園・森の家で

　浜松市浜北区在住で、全身に障害のある山崎広夢さん（２６）の個展「広夢の篆書（てんしょ）展」が、同区の県立森林公園・森の家ロビーで開かれている。富士、菖蒲（しょうぶ）、風、星などの作品が並び、文字の起源や書体の変遷に触れることができる。十四日まで。

　山崎さんは二歳七カ月で原因不明の急性脳症にかかり、寝たきりになると同時に言葉も失った。母親の由佳里さん（６２）の支えと公園などで地道なリハビリをした結果、六歳で歩行可能となり、翌年には言葉も回復した。書道は二年半前、市発達医療総合福祉センター「はままつ友愛の里」（同区高薗）の講座で出合い、腕を磨いている。

　展示品は、講座と自宅で練習を重ねて一年間書きためた新作ばかりで、額装を中心に計十九点。力強い筆運びや、余白を活用して字のバランスを意識した作品が並ぶ。

　由佳里さんは「書道ばなりでなく、漢字検定は準一級で、英語や韓国語、中国語は四級や準四級を取得している。頑張っている姿を多くの人に見てほしい」と話している。

（伊藤一樹）

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March 09, 2020 at 03:12AM
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