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新型ウイルス、人気の原油取引から「うまみ」奪う - ウォール・ストリート・ジャーナル日本版

中国の青島港に横付けされた石油タンカー(2019年4月21日) Photo: jason lee/Reuters

 原油市場の投資家にとって、2019~20年の秋冬は稼ぎ時のように思えた。だがそこに、新型コロナウイルスが発生した。

 新型ウイルスの感染拡大により、中国では死者が数百人、感染者数も国内外合わせて数万人規模に達するなど人的被害が出ている。この新型ウイルス禍への世界的な対応は、金融市場にも影響を及ぼしている。ここ数カ月は比較的穏やかだった米国株式市場が再び不安定な展開となる一方、債券利回りは低下(価格は上昇)。コモディティー(国際商品)価格も荒い値動きとなっている。

 原油市場では、取引を非常にうまみのあるものにしていた状況が一変した。3日のブレント原油先物市場で2月限が3月限の価格を約1年ぶりに下回り、「バックワーデーション(逆ざや)」から「コンタンゴ(純ざや)」に転じたのだ。

 その背景には、新型ウイルスの感染拡大を食い止めようとする取り組みがある。トレーダーは中国のエネルギー需要が急速に鈍ると予想し、期近物の価格を押し下げた。

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 トレーダーはここ数年、期近物を売り、それで得た資金を価格の安い期先物に再投資することで大きな利益を得てきた。この戦略は近年、「バックワーデーション」を利用しようとする上場投資信託(ETF)などの間で急速に広がった。

 S&P GSCIブレント原油指数によると、投資家は19年、このバックワーデーション下で計38%のリターンを得た。これは現物価格の23%高をはるかに上回る水準で、S&P500種指数のリターン(31%)でさえ上回った。

 だが今週、新型ウイルスの感染拡大が期近物の価格を直撃したため、こうした追い風はほぼなくなった。ブレント先物は年初から15%下落しており、現物の16%安よりも少しましなだけだ。

 ガンバー・グループの原油トレーダー、フランク・モンカム氏は「中国の需要が壊滅したことに対する反応であるのは明らかだ」と述べた。

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